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たねをまく


漆黒の空は晴れ渡り
冴え冴えと月に照らし出されるは真白く雪を頂いた富士一つ。
猟師の朝の罠見廻りに同道すべく新清水インターを降りた午前5時。
初めて見る闇夜の富士はそれはそれは神々しく、
信仰の原点的感覚に一人思い耽る。

…ひとたび火を吹けばなす術のないその圧倒的な力を内に秘め
静かに静かにただただそこに在る
息を飲まずにはいられないその凛とした佇まい。

時代を越えて人は、
この山を畏敬も持って仰ぎ見て来た…





今年はこれで何度目の富士か。

昨日・一昨日とは、
《森のたね》のある柚野の里『柚野の里縄文祭り』
富士山環境交流プラザの『プラザ祭り』。

日頃お世話になっている柚野の里の皆々様、
環境交流プラザでひらいて来た鹿竹太鼓作りに参加して下さった皆々様、
たくさんの人達にお世話になって来たことを改めて再認識すると共に
とにかく誰も彼もから親しく声をかけていただけることが
とても嬉しくとても楽しい2日間でした。


そんな楽しい楽しい富士宮、
しかし私はここでいったい何をしているのか?
これから先何をして行くのか?

《森のたね》代表・井戸直樹は言う。
「森に“たね”を蒔きたい…次世代に繋げるための“たね”を。」

人が入ることで保たれ続けて来た森。
太古より人は森の恵みに生かされると共に森を育んで来た。
森は水を生み、川を下りて大地を潤し
山間から都市、全ての人を養う源流となる。

森と人
山間と都市
与え与えられ全ては循環の輪に帰す。

要因は様々にあれど、現在その循環の輪は綻び荒れゆく森。
そこに今一度木を伐り、獣を狩りして
次世代に繋げる“たね”をまきたい。

そんな役割を生きたいのだ…

と訥々と語る井戸。

そんな話を改めて聴きながら、
私自身心新たに誓うのであった。

“君は森にたねを蒔け
僕はそのたねを人の心に蒔こう
森の恵みで太鼓を作り
音に乗せ
人々の心に
森のたねを蒔こう…”

by愚乱児

と。



鹿竹太鼓“音土富士”シリーズ
新たな章に入りました。

次回は2/27〜3/13の2週間にわたって開催される
『富士山環境展3』
にて、
最終日の3/13(日)
太鼓作りワークショップ開催します!
鹿竹太鼓といいつつ、今度は檜の間伐材を使おうか?
とも検討中。

楽しく作って楽しく叩いて、
みんなでたくさんの森のたねを蒔きましょ〜!




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獲った人
皮を太鼓用に仕上げた人
作った人
それを音に載せて広く人々の心にたねを蒔く人

川上から川下まで一同に会した稀な瞬間。

やがて巡り巡って森を育み、
新たな時代を、
次の世代を養い育む
実りとなれ!



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by kei-grande | 2015-11-30 21:35 | Outros その他