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グランジ工房鉄工部

 台座計60個完成。
 シンプルにして頑強な作り、いっさい物差しを用いず目測で作っていくので一点一点が全て個性を持つ。
 規格が無いに等しいブラジル製の太鼓に受けた衝撃は大きかった。
 間にあえばそれでよい、機能を果たせば問題なし、の姿勢が生み出す不揃いの個性が一つに合わさるとき独特の生命感が物に宿る。そんなスピリットを継承するのだ。
 
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 一台分ならせいぜい4~6個、たいした作業ではないが今回は数が多かった。
 帯鋼を焼き、曲げ、切り、目打ちをし穴を穿つ、を淡々と繰り返す時間は我ながら愚の骨頂だと思わぬでもないが、身体の声を聴き、材の声を聴き、道具の声を聴き、逆らわず、抗わず、ねじ伏せず、通り良き道を探りながら進める歩みの先に、天の理を伺う。数の繰り返しの先にしか見えない世界。
それは“行”であり、同時に心躍る遊びの時間でも在る。


 残すはフックの螺旋切り60本、もう一山“行”が待っている。






 
by kei-grande | 2014-02-25 23:12 | 作製中