-2年ぶりの再会

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2011年の春に、マッチくん率いる“GUETO”の本拠地 金沢で作ったアタバキとおよそ2年ぶりの待望の再会を果たしました。

 初めての出張ワークショップ作品。
 タガやリングなどの鉄材系は事前に用意して持っていき、後は現地で一から作りあげました。
 山梨‐名古屋-金沢間の距離をものともせず手伝ってくれたアミザージ。
 「絶対面白いよ!」という不確かな熱意だけを信頼して実現に漕ぎ着けてくれたマッチくんはじめ、GUETOの皆さん。 みんなの思いのこもった渾身の力作です。

 (その日の様子はこちら⇒まっち日記

 想定外のアクシデントにも見舞われ、果たして完成までこぎつけれるのだろうか?との思いが頭をよぎる瞬間も正直ありましたが・・・日が暮れきる頃にはなんとか皮を張り終えることが出来てホーーーッとした思い出も。

 その後、このアタバキはGUETO上越支部で活躍していることは知っていたものの、実際にどんな音で鳴っているのだろう?とずっと気にかかっていたところ、、、ヘッドを押さえているリングが高めで若干叩くのに邪魔、もう少し下げることは可能か?それと最近調整しても音がボソボソして良い音にならない。との相談を受け、この度GUETO名古屋サークルの指導に合わせてマッチくんに連れてきて貰うことができました。

 久しぶりの再会の第一印象は、「愛されてたんだね~!」に尽きる。
 シッカリとヘッドの毛が抜けツルツルに。
 そして、作りは荒いものの2年の時を経ていっさいのガタツキはなく堅牢さは抜群。我ながらイイ仕事をしたなぁと思う。

 
 気になる点は、
・胴体表面の仕上げが粗くササクレが結構手に刺さること。
・乾燥時の張りが弱かったのか、少々皮が落ち込み気味。
・叩いてみて気になったことだが、打面口の縁が鋭角で手が痛い。
・現場で細かい調整が出来なかったことから、タガの位置がアンバランスでうまくフィットしていない。

 などなど

 今後も末永く安心して使い続けて貰う為にしっかりとメンテナンスさせて頂きます。
 GUETO上越支部の皆さん、再会を楽しみに待っていて下さい! 

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# by kei-grande | 2013-03-24 21:46 | Projeto 企画 | Comments(2)

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 ブログの感想をいろんな人から頂き嬉しいかぎりです。
 なかでも最も熱い感想、積極的アドバイスをくれた漢、半田と名古屋を中心に活動しているカポエイラグループDende maruoを率いる“Inca”!

 「グランジ。私のアタバキの写真、ブログにのせたら良い宣伝になるネ。みんな欲しがるヨ。ニホン人だけじゃなくて、ブラジル人も。みんな欲しがるネ!」


 インカのアタバキを手掛けたのは、2011年の春から夏にかけての間だったと思う。


 グループの頭として活動し、当然アタバキも既に持っているインカに駄目もとで声を掛けた。

 「Oi Inca. どんなアタバキでも作るよ。大きいのでも小さいのでもお好みで。アタバキはいらんかねぇ?」

 すると、

 「ワタシは自分でアタバキを作りたいデス。アナタはワタシに教えて下サイ。一緒に作る出来マスカ?」との想定外の提案。

 幾度かのやり取りを経て、互いの都合の合う日時で作業を進めて行くことを取り決め始まった。

 このブログの最初の投稿記事-始動-に載せた企画の原型はまさにここから生まれた。


 始めに作りたいアタバキのだいたいのイメージを伝えて貰い、それを基に俺が図面をひき数字を出す。
 板材への墨入れ、そして切り出しはインカ自身が。
 鉄材系の加工は俺。
 組み上げは一緒に。
 組み上げ後の表面加工(ペーパーがけ、塗装)はインカ。
 皮張りは一緒に。
 仕上げと最終調整は俺が責任を持って。


 という感じでとりあえずの完成までに4〜5回くらいに渡っただろうか。その後、細かな調整に2回ほど預かって手を入れ、完成!

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 以来、インカ主催のイベントやホーダに遊びに行くと必ずこのアタバキはある。
 もともと持っていたバイーアで買ったというアタバキは無くても、このアタバキは必ずある!という、全く冥利につきる愛し方をしてくれる漢、それがインカだ!


 作業中はそれはそれは楽しそうで、オガクズで真っ白になりながら時の経つのも忘れ作業に没頭。奥さんから、「あんた、いつまでやってんの?! いい加減にしなさいよ!」って、どこの家も女は強い。

 いやホント、楽しかった俺も。

 説明不能の楽しさがあるネ!

 Muito obrigado Inca.eu agradeco a seu amizade muuuito!


 ♪quem nunca andou de canoa, nao sabe o que e o mar.
 quem nunca fez tambor de aleguria,nao sabe o que e vadiar~!
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# by kei-grande | 2013-03-18 22:03 | Atabaque アタバキ | Comments(2)

-修理のこと

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 あなたの愛用のアタバキ、こんなことになって途方にくれていませんか?


 
 ブラジルと日本、気候の違いのせいからか、ほとんどのアタバキでタガの脱落が起こる。

 タガの一つや二つ、外れたところで見栄えに劣る以外音にほとんど影響のないものもあれば、なかにはタガが緩みきって崩壊寸前のものもある。 

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 ↑↑↑ このレベルまで進行していると強度が著しく低下。ガラクタに成り果ててしまう前に、早急な修理をお勧めします。
 音の方も、この状態では胴体が共鳴せず味気のない音に。叩いていても気分がのらないことこの上ない。

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 シャキッ!とよみがえらせて見ませんか?
 直したいたいけど・・・どこに持っていけばいいのか分からない、という方。 ご連絡下さい。
 自分で直してみたいけど・・・何をどうしたらいいか分からない、という方。 ご相談下さい。



 どれほど真摯に作られたものも時と共に多少のガタは来る。
 どれほど乱雑に作られたものでも少し手を入れることで驚くほど化けることもある。

どんな出来のものであれ大切に祈りを込めて手入れを施せば、魂を打ち震わせる神器ともなり得る。・・・だろう。


 
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# by kei-grande | 2013-03-10 19:50 | Reparacao 修理 | Comments(0)

-これもアタバキ?

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 アタバキといえば、打面のテンションを調節するのにロープかネジかのどちらか2タイプしか目にしたことがなかった。



 ところがブラジル外務省発行の『Text of Brasil』の挿絵の中にこんな絵を見つけた。


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 一見したところ、細身で打面の小ささが印象的な普通のアタバキ。 しかし打面の下に並ぶ突起はなんだ?

 よくよく見てみると突起の先から打面に向かってピンと張り詰めた線が見てとれる。
 そこでハッと記憶の中から手繰り寄せたのが、パンロゴやオブレンテといったガーナの太鼓の方式。胴体に穴を開けてそこにロープや針金をかけた杭を差し込みテンションをかける・・・これと同じだ!
 
 ではこれはパンロゴやオブレンテの類なのでは?とも思うが、アフリカ系の太鼓は基本的に丸太のくり貫きで、この挿絵から見て取れるのは明らかに板の張り合わせ。 アフリカに樽の文化はおそらくない。
 コンガにしろアタバキにしろヨーロッパの樽文化とアフリカの太鼓文化との出会いから産みだされた混血文化の申し子だといえる。 うろ覚えではあるが北米の黒人奴隷に関する文献で、植民地から宗主国へ樽作りの技術研修を受けに海を渡る奴隷の記述があったこと憶えている。

 樽作りの技術を身につけた奴隷は「これに皮張ったらいい太鼓がつくれるべぇ!」と思いつき、労働の合間をぬって、あるいは真面目に働いてるふりをしながら、実は自分達のための太鼓をこそこそと作っていたのかもしれない・・・などと想像を膨らませながら作っていると、なんだか彼らとの距離がぐっと縮まるように思えてくる。
 

 冒頭の海をバックに写っているのが、このタイプのアタバキ(仮)の最初の作品。これを作った数週間後のメストリ・ヘネの講習会期間中、ヘネにこの写真を見せて聞いてみた。

 「こういうタイプの太鼓を見たことがありますか?」

  「あぁ、あるよ。古いタイプのアタバキだね。知り合いのテヘイロにも置いてあるよ。」

 ということで、これもアタバキです。


 日本にこのタイプのアタバキは、いまのところこの3台のみ!(たぶんね。) 
 ビビッ!ときた人、相談にのりますよー(^^)。

 そしてもちろん、自分でつくってみたい!という人はこちら
 
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# by kei-grande | 2013-03-06 21:39 | Atabaque アタバキ | Comments(0)

始動

 2000年4月にカポエイラを始めて以来もうすぐ13年。
 まだまだと言えばまだまだだけれど、それなりの年月が流れた。

 なんとも掴みようのないこの文化、動きもさることながらその音楽に惹かれ、ビリンバウから作りはじめて、アタバキ、パンデイロ、ヘコヘコ、アゴゴすべてを作った。

 作ってる最中のドキドキ・ワクワク、完成した時の何物にも変え難い充実感。
 自分の手から生まれた楽器から出る音に包まれる時、国境も時代も超えて、楽器を作り音楽を創って来た先人達と感動を共有していることを感じる。

 そんな感動を “もっと多くの人と共有したい!” との想いから、今までにも御縁のあった方々のお蔭をもって開催してきた数々の楽器製作体験会。 人それぞれに思う所は違えども、無感動のまま終わった人は有難いことに一人としていませんでした。


 その感動をさらに深いものにするべく新企画を始動します。
 
 「本格完全ハンドメイド楽器製作会emグランジ工房」

 月に1・2回のペースでのんびりコツコツと、世界にたった一つのアタバキ・パンデイロ(希望があればその他)を作ってみませんか?

 完成作品はもちろんあなたのもの!

 一から自分の手で作り上げた楽器から音を出す瞬間を想像してみて下さい・・・・・・・・・・・・・・、どう? 違うよね~。
 
 無くても生活に困らなくて、なおかつ、欲しければそれほど労せずして手に入るもの。 それをわざわざ自分で作る!という非常に贅沢な時間の使い方をしてみませんか?
 
  “人生の無駄”=“人生の潤い”

 効率を求めたら馬鹿馬鹿しい労力をあえて厭わない行為にこそ、無限大の自由な創造の世界が広がる。
 そんな“潤いある人生”のお手伝いを致します。


・場所:グランジの小さな工房(つまり家の土間と庭)

・製作期間(目安): 
アタバキ・コース:約1年ぐらい
パンデイロ・コース:2~3ヶ月ぐらい
その他・コース:応相談

・必要なもの:根気


*基本的には、土曜の午前から午後にかけて作業をする予定ですが、他の曜日や時間帯を希望される場合はご相談下さい。

 2013年4月ぐらいからぼちと始めて行きます。詳しく知りたい方はコメントからご連絡下さい。



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# by kei-grande | 2013-02-17 01:32 | Projeto 企画 | Comments(1)