カテゴリ:Reparacao 修理( 50 )

…といえども
その高き天の蒼さを知る

だったかなんだったか付け加えた人のことをチラッとうろ憶え


ニッチな仕事です

太鼓屋

それも太鼓好きの人種にもあまり知られていない
アタバキ
がそのベース

小さな井戸の底から仰ぎ見る空がすべて
知らないことだらけです


それでも続けているとなんか見えて来るもんで

まぁ要は気持ちいい音が鳴ればいいんでしょ?

気持ちイイの
その
イイ
にはいろんな
イイ
が有るわけだけど

何を持って
イイ
とするか…

そこがミソ

だな
とか思うのです。

イイ
と感じる感性は
人それぞれに
それぞれで

絶対普遍のイイ
という決まった形の
イイ
は無い

という結論に
現時点では仮定

となると

イイ
の具体的なイメージをどう定めたらウケるのか

それは対話

太鼓を叩き始め作り始めたきっかけ
ブラジル伝統民俗文化
カポエイラ
を教えてくれたお師匠さん
メストリ・ブラジリア

よく話してくれた

"Três verdades"
「三つの真実」

この世界には三つの真実がある

一つには、わたしの真実
二つ目は、あなたの真実
そして最後に、真実の真実

わたしの真実
あなたの真実

互いに相入れない二つの真実が
真実の真実へと合意に至るその道筋は

対話

それしかない


…で

結局のところ“真実の真実”っていうのは

真実の真実なんてのは無いんだよ
有るのはただ
あなたとわたし、彼、彼女
それぞれにそれぞれの真実の世界
そのなかで生きている
それが人間という生き物のサガ
自分というカラの外から俯瞰する視線など
持ちようがない

それが
真実の真実だと思ってた
長いことずーーーーーーっと

いくら対話を重ねようと
けっして折り合うことのない関係なんて
そこかしこに溢れてる

そんなもんだぜ

というのが

“真実の真実”

なんだと
ながいこと




…ここんとこ

ちょっとその感覚から変化


喩えば
たまたま居合わせた人と戯れに合わせる音遊び

あーーーーーーー
今の感じ面白かったねぇ〜♪
と同じ音のつぶのウネリを共有した確信を持てたとき


喩えばひとのからだを触るなか

“あなた”のカラダのなんとも言えない嫌な感じのコリ

どう触っても頑固に主張し続けるソレ

そんなとき
“あなた”をどうこうしようとするのをやめて
“わたし”の在り方
姿勢
バランス
どこか無理してるとこはないか
頑なにこわばってるところがないか
を探して…

relax

した瞬間

“あなた”の頑固なコリがツカレが抜け落ちる
その変化の瞬間を
“あなた”と“わたし”が確かに共有した…

そんなことが当たり前に起きていることに気づき出してから

なんか



…あなたとわたしの垣根を越えた真実の真実というのは

どうも

有るなぁ


とそんなふうに思うこのごろ。




イイ音

なにをもって
あなたとわたし
それぞれに違う感性が
これイイ!
と合意に至るには

やはり対話しかない
互いに関係すること
あなたの欲するところと
わたしに差し出せるワザ
その折り合うところをさぐりさぐり…

こうなんだ
こうでなければ
こうあるべき

という決めつけ
思い込み

思考の型を外した上で
対話を続ける

となんか
収まるところに収まる

イイねぇ

合意に至る

そんな氣がします
ここ最近。




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いただくご縁も
ジャンルレス化が加速中!


感謝^_^






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by kei-grande | 2017-08-02 18:53 | Reparacao 修理 | Comments(0)

何をしたらいい
何はしない方がいい

その按配をどう見極める?

そのあたりがここのところの身の回りでのさまざまに共通するキーワードのような…


山のことしかり

鹿を獲るか獲らないか
木を伐るか伐らないか


身体のことしかり

陰陽表裏の虚実のまさにちょうどイイ按配





太鼓もしかり

こと、修理においてもまた。

ここのところ立て続けて話が来た二つのアタバキ修理
それぞれ別口からルートながらじつは同じグループで演奏してる仲間だった…
という話は置いといて

続けて修理するなか

どこまで手を入れるか
どこまでで停めるか

その按配をどう見極めるか…

とにかく触りながら眺めながら
叩きながら
それを作った職人の込めた想いを読み解きながら

その上に“私”は
“私の培って来た技術”を持ってどう絡んでいくのが
その太鼓にとってより面白い展開になるのか探り探り…

濃いぃ〜セッションみたいな感覚で




みたいなことを
音楽で
様々な人と音を合わせるなか
気にし出したこのごろ。


そんなことを考えるようになったのは
どうしたら
どうなる
みたいなのがだんだんと見えて来たからこそ
…なんかなぁ

技術の世界
底なしの深さで面白い

みんながみんな
それぞれに得意な部分でそれぞれのスタイルで
“職人”に徹したのなら

自分以外の“職人”の仕事にたいして
やってることは違っても
身体感覚として共有できる部分の幅は間違いなくひろがる
感覚的な共鳴は他者を理解することに繋がる…
他人の仕事を認めることは
自分の仕事を認めることに繋がる…

そんな気がする

我も良し
彼も良し
みんな良し

良いも悪いもみんな良し

だから自分は自分のやりたいことを
やりたいようにやる

で良いんじゃないかな
いろいろ

とか
そんなことを考えながらの日々太鼓日和。



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To do or not to do...
That is the appearance of each sensibility.
Neither a correct answer nor an incorrect answer is there.

これが良い按配だという決まった形なんてない
有るのはただ
それぞれの感性に応じた
それぞれにちょうど良い按配
それだけだ



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by kei-grande | 2017-06-01 18:08 | Reparacao 修理 | Comments(0)

今年も残すところあとわずか…

(とか書き始めて、歳を越してしまった、、、、

まぁ、そのへん、テキトー)



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張替えや

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修理




思い出の

想い入れの詰まったモノを

再び使えるように

“治す”

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停まっていたモノガタリに

もう一度

命を吹き込む

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https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1628584674110944&id=100008782806069

イチから作る、始めるのはもちろん楽しいけど
モノガタリに途中参加させて貰えるのって
また違う楽しさと嬉しさ

根本的に
なんでも

“治す”

“調子いい状態にする”

そういうこと、好き。

なるほど、こういう締めくくりか
この一年は。
治す一年だったか……



とか

思ってたら!

30日の晩

一本の電話

「デカイのがね、獲れたんだけど、百ニ・三十キロくらいの。
明日の解体来れるかね?」

そんなん
声をかけていただければ行くシカないでしょ!
シシだけど。


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脂が硬すぎてこりゃ食えんから皮の方に着けて落としちまえ
という猟師の言い分と

できるだけ皮に脂を残したくないんすよ
だって、どうせ後で取らなきゃなんないんならなるべく皮には少なく

という俺の言い分と、

せめぎ合いながらの皮剥ぎも、

滅多にないサイズに終始笑い声は絶えない。

収獲の喜び、
ヒトとしての根元的な喜びがそこにはあった。


そんなこんなで年末年始は、
一年の締めくくりも
新しい歳の始めも

ケモノとともに…

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2017年もケモノづいて行きそうです!

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1630962153873196&id=100008782806069


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猪はホント脂が凄くて大変だから
あんまりやりたくなかったんだけど…

みんな大物獲れて嬉しそうで、
シシは要りませんって言うのもなんだなぁ〜

っていう部分と
もう一つは、

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↑今回使った皮
コレ猪





内山さんが遺した皮。

ここまで綺麗に仕上げるのってどうやったらいいんだろ?
っていう

探究心から。


…にしても大変。

臭いが鼻の奥に染み付いて…

重いんだなぁコレが

臭いが重いの

猪。


こういう体験すると、
皮の値段って
安過ぎる!

って思える。


ひたすら手間。

そして臭い。

感謝して使おうって思います。

そして、この仕事に見合う適正な価値をつけなきゃと。


“モノの価値を判断するには身体感覚が必要”だな

とか

歳の始め、
そんなことを頭によぎらせつつの太鼓日和


本年も宜しくお願いします。





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by kei-grande | 2017-01-06 21:39 | Reparacao 修理 | Comments(0)

職人の技に学ぶ

『職人』

-その事に喜びと誇りを持って仕える人-



ブラジルの楽器の意表を突かれるラフさに
日本の感覚では有り得ない粗っぽさ荒っぽさにひかれて

作り始めた太鼓



でも、そのラフさにもいろいろ有って


そこに愛が有るのか無いのか

一見同じようにアラく見えても
この、愛、違う言い方をするなら仕事に対する喜びと誇りの有無は
その仕事の質に隔絶の差を生むのです。

同じことは、一見キレイな姿をしていても
そこに喜びと誇りが無ければ…




そんなことをあらためて考えさせられた
職人の技の光る修理品
でした。


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同タイプの二枚。

一枚は皮の張替え、
一枚はジングルの欠損の補充と軸の交換。

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5箇所のジングル窓すべての軸が擦切れて…
ここまでなるのにどんだけ振ったのか?
ここまで使ってくれたら作り手も冥利に尽きるよね。

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そして驚いたのが、枠とリングのサイズ。

ここまで遊びの無いタイトな作りは始めて。

ぜんぜんラフじゃない

おれの方がよっぽど適当。



なんかね、
ラフなのがカッコ良いんだ
みたいな部分にフォーカスし過ぎてたような
そんな気がしたの。

大事なのは喜びと誇りを持って
作る、もしくは治す。

使ってくれる人が
その音を聴く人が
良い気分になる

そんな音に
そんな配慮に
気を配ること。

それが大事

みたいな。





自分の仕事を、ことこの太鼓作りに置いて『職人』
と自称することに抵抗を覚えてました。

なんか

  • 職人と自称することの出来るほどの仕事をこなしていない
  • 同じものを作り続けることに興味を覚えない
  • 期限もなるべく区切らずに気分しだいで作りたい

…自分自身のなかにある職人のイメージと一致しなくて



でもふと、オチも何も考えずに書き出した
この書き出し

-喜びと誇りを持って事に仕える人-

これを定義とするなら
なんの矛盾もなく
この太鼓業に関しても
『職人』と自称しても良いかな

なんて、
思ったのでした。


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by kei-grande | 2016-11-16 19:41 | Reparacao 修理 | Comments(0)


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かな〜〜り良い感じのオーラを放つジェンベ。
張り替え依頼品です。

張り替えるにあたって…

- 自分でもやったことはあるんさぁ
でもパッコンパッコンに鳴るまで張れないだよ
ここは一つプロの技で
パッコンパッコンに
張って欲しい
とそういうわけさ
すぐ破れちゃっても構わないから
それはもうパッコンパッコン!に
おいおい張り方も教えて欲しいけど
今回はとりあえずプロの技っていうものを
見せて欲しいわけさ

プロっぽい感じじゃなくて良いから
そこはもうおまかせで -


…みたいなそんな話を
したわけさ。



太鼓のプロの技で
パッコンパッコンに!

と、いいつつ…
“プロっぽい感じじゃなくて良いから…”
っていう最後の一言が、
俺のことをよくわかってらっしゃる。(^_^)


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ジェンベ張り替えのプロに頼んだら
まずこんなふうには仕上がらない!
と断言出来る自信有り。

みなさんキッチリカッチリ隙無く完璧な良い仕事してらっしゃるからね。
日本人はホントあらゆる分野で勤勉で真面目。
とくに職人の世界ではこれはもう他に類をみないほど。
これは誇るべき民族性。

…でも、思うんだよね。
完璧な仕事を追求するのは良いこと。

でも、
みんながみんな完璧目指す必要は全くなく無い?

手を
身体を使い
さまざまな仕事を為すこと
さまざまな創造的行為は
実は人としての本能的喜び。

その喜びをプロだけにやらせとくのはもったいなく無い?
みんなドンドンやったら良い。

テキトーに
イイカゲンに


で、ここは一つ!
というときにはプロに任せる。
自分でやったことが有ればこそわかる
プロの凄みというモノも有る。

だからこれは体験したことのある人が多ければ多いほど
プロにとってもイイ事。
その仕事の価値がより理解され易い。
体感として。


みたいなことをね、
思うわけさ。


というわけで今回は
テキトーにイイカゲンにやっても
まぁそれなりに
パッコンパッコンに出来るよ
というところを
見ただけでわかる形イメージしつつ
やってみました。

こんなテキトーでも良いんだ。
こんなイイカゲンで良いんだ。
これなら俺にも出来るし!
みたいにね、
思ってもらえたらOK!
それが俺のプロとしての流儀。
矜持。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1601457543490324&id=100008782806069



にしても

この…

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このテキトーでイイカゲンで隙の抜けた美しさ!
イイ仕事してるよね。


たぶんね、
キッチリカッチリ隙の無いモノに囲まれてると
生き方までもキッチリカッチリ隙無く生きなくてはならないような
そんな観念に囚われること
有ると思います。

そんななか適当で良い加減に隙の有るモノを見て触れると
適当に良い加減に緩く生きるのも有りだなぁ〜
と、それだけで
観念の檻から抜け出せること
有ると思います。


緩く
適当に
良い加減に
生きて行きたいものですね
死ぬまで生きて行きたいものですね…



とかなんとか

ほどきたい
ほどけたい

と、
祈るように

日々太鼓日和。














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by kei-grande | 2016-10-20 21:28 | Reparacao 修理 | Comments(0)

修理のこと

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https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1591045541198191&id=100008782806069




“アタバキ

と言ってもわかる人の少ないマイナーな太鼓。
有名どころの“コンガ”とルーツを同じくする
樽の片面に皮を張ったブラジルスタイルの、
まぁなんというかかなり自由度の高い太鼓で
大きさも作りも方式も様々。

基本的に家内制手工業の
作り手の顔が透けて見えるような
そんな温もり感が魅力です。

知名度は決して高くないとはいえ
好きな人はそれなりに居りまして、
とはいえやっぱり
マイナーなもんだから
壊れれば治せるところもそうはそうは無く…

今日も修理依頼品が届きます。

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出来上がってから幾人の手を経てここまでやって来たのか、
地球の反対側から
この小さな工房へたどり着くまでの旅路に
想いを馳せます。

仕事ぶりから見えてくる
作った人(達)の、その製作過程の心象。

匂いだね、
なんといっても。
嗅神経のレセプターはダイレクトに脳だからか、
匂いは
ポーンっと飛ばしてくれる。

モノに宿った数々のストーリーへと。


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一目惚れから、見様見真似で作り始めたアタバキ。
師は、手本は、常に太鼓そのもの。

丁寧な仕事に
粗雑な仕事に
独特の工夫に
触った数だけ学びが有る。

自分自身が残すモノも
やがていつの日か、
次の世代の作り手に同じ目線で見られる時
恥ずかしくない仕事を遺したい
と、
肝に銘じて
今日も太鼓日和。

そうして、ストーリーをまた明日へと繋ぐのだ!



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この脚は、
5、6年前に金沢にて出張アタバキ作りWSで作ったモノ。
よく使い込んでくれて、無塗装ながらイイ味出してます。

パリっとシャキッと、新たなストーリーを刻め!



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by kei-grande | 2016-09-28 22:10 | Reparacao 修理 | Comments(0)

リハビリ帰郷

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工房を羽ばたいていったパンデイロ、静養の為一時帰郷。

左は

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『2014春のパンデイロ その2』
まるっと2年。
よく使い込まれた様が持ち手の手垢で見て取れる。

・フックボルト×1の紛失がメインでそれに伴う張力の不均衡からの枠の歪み
・落としたりしたのか、ジングルの変形
・皮の寿命(縁部分特に擦り切れ大)

修理前の画像は撮り忘れ。
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全部バラして、枠の歪みをとり・磨き・塗装し直し、
ジングル叩き直し、
金具一式最新バージョンに交換して
皮張替えました。


もう一枚は
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『鹿竹パンデイロ!』

『富士山環境展 2』でのワークショップの為のサンプルとして2014年12月作。
先日、「森のたね」ガレージにて破損を発見。

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そのままにして置くのは忍びなく…


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でかでかと鉄板の絆創膏を貼る!




何枚のパンデイロを送り出したのか把握してませんが…
ぼちぼちとこういったケースこれからも出てくるかと。
問題出たら遠慮なくお申し出下さい。
善処いたします。m(__)m


炙り出て来る問題点を糧として今後に反映させて行きたいと思います。
宜しくお願いします。





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by kei-grande | 2016-06-15 17:56 | Reparacao 修理 | Comments(0)

次へ繋ぐ

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1990年代マリ製(らしい)
手頃な中型サイズで
手彫りのホッコリとするイイ雰囲気の太鼓。


ご縁有って張替え依頼。

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このロープの通し方を見ると…
すでに張替え歴有りですね。
それも張替え経験の少ない人の手による。

ロープ、特にリング周りは痛み激しく交換の必要有り。
縦も断裂寸前が1箇所。

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この荒過ぎる削り目はオリジナルか、
もしくはその張替え時のものかな?

桶に対してリングが少しキツ目なのを無理に削って合わせた
と思わしき跡。

荒過ぎて皮に対しても
叩き手に対しても
ストレス大ですね。

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柔らかいアタリに

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リングも気持ち余裕の有るサイズを新調。
厚めの皮を張りたいので。

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元の縦ロープ、1箇所切れていただけで他は全く痛み無しだったので、
リング周りに再利用。

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ざっくりと、あえてざっくりと剃るのだ。
命の痕跡を残す。
その命への敬意として。


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小さな輪にロープを通すめんどくささを考えるだけで憂鬱な気分になりかけた視界の端に捉えたのは鹿の角!

先は程良いトガり具合で強度も申し分無し。
何よりも、アタリが柔らかくロープも胴も傷つけることがないのが素晴らしい。
硬さと柔らかさという相反する性質を兼ね備えた素材。
初めて鹿を解体した時の角、
何かに使えないかと転がしてあったのがここで役立つとは。
縦ロープを編んでいくのもこれさえあれば楽々!

全国のジェンベ屋さんに是非オススメしたい使い勝手の良さ。
…プロはきっともっと便利な道具を持っているかもね。



にしてもジェンベ張るのって何が大変って、
このロープを通して行く数がアタバキの三倍くらい多いからね。
でも鹿角のおかげでホント楽々でした。
俺にとっては革新的なツールの発見で…




さて、

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どうでしょう?
割とイイ感じで張れたんでないかと思います。
使えるモノは再利用し、
変えるべきモノはきちんと変える。

シンプルでワイルド。

マリから日本へ、
そしてまた別の国へ行くようです、この子。
ジェンベが日本ほど普及していない国へ。
なので、少しでも破れにくいよう厚めの皮を張りました。
それでもいつかは必ず張替えが必要な時が来る。
その時は、
太鼓好きで観察力のある人なら見様見真似で張替えが容易いようにと、
基本、奇をてらわないベーシックスタイルで張りました。


幾多の人の手を経て、
時代を越え、
国境を越え、
人の手から人の手へと、
その繋がりの線上にたしかに私は在って、次へと繋いで行くのだ。

繋がりのなかに人は生きる。



ご縁に感謝。











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by kei-grande | 2016-06-08 22:50 | Reparacao 修理 | Comments(0)

私が張り替えたなら…

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朝一で届いたのは、
ピンクのリボンが掛けられた袋♡

中身はなにかしら♪


って、送り状見たら分かるんだけどね。(^_^)

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使い込まれたパンデイロ。

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テープで補修された皮。

案外こんな状態でもイイ音出るんだねぇ、
もうちょっとこのままでもイイんじゃない?

とか思ったり…

でも依頼は依頼、
張り替えます。


いざハズして見れば、
リングのサビが皮に入ってボロボロ。

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やっぱり張り替え時でしたね。


皮はサビに弱いのです。

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よく見かけることの多い、このポチッと空いてる穴も…


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ジングルを留めるピンのサビが原因。

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新しい皮に張り替える前にサビは落とす。

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こいつも

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落とす。


防錆処理して…

一気に組み上げ!

今回のは素性が良かったのです。
サビの処理だけで張り替えれるパンデイロってなかなか無い。
っていうか初めてかも。

子供らを送り出してから取り掛かり、昼飯前には終了、
しかも途中で子供のお迎えも行ってたりして。

張り替えに要した時間の自分史上最短記録でした。

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そしてやっぱり、

ちょっと個性を主張するのが…

俺流。

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毛をね、チョロっと。

あんまり無いから、
こういうの。

普通の楽器屋さんにはまず売ってないから、
こういうの。



こんなん持ってたら…

モテるぜぇ〜







ウソ



出来る人にとってはなんでもないことも、
出来ない人にとっては想像すら及ばない…
というのは、どんなことに置いても云えることで。
張り替え自体、そう難しいことではないですが、
想像も及ばない人はご相談下さい。
やってみたいけど自信がない、
とか
もしやってみてダメにしちゃったらどうしよう、
とか不安な人は、
まず自分でやってみて無理だったら相談してくれたらいい、
どんな状態になっても何とか出来ると思うよ。




好きな人が、
得意な人が、
それぞれに特化して分担してゆくことで
個人の力の限界を超え
集合体としてよりダイナミックに
世界は交流し廻ってゆく、
という
当たり前のことを、
当たり前に思うこの頃。

文明の発達はそういう特化によってもたらされ、
それは一方で、
見えない世界を
想像も及ばない世界を
もたらした。

結果が、食の安全への不安や
エネルギー問題の不安、
等々様々な不安が蔓延する現在。

解決の糸口は
自給自足的な暮らしの実践にあるとも思うけど、
最近はまたちょっと違って、
それぞれに特化したそれぞれの分野に置いてそれぞれが
誇りと責任を持って社会と関係するところにある…
それを職業倫理というのか
あやふやな一見不確かなモノだけど
…とも思うのです。

より良い世界を次の世代に繋ぐ為に、
小さなところから
まずは自分自身が誇りと責任と喜びを持って
事に仕よう。

と、そう思うのです。



ちっぽけな存在ですが









『神は細部に宿る』










mas, eu sou Gra...






















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by kei-grande | 2016-04-28 22:39 | Reparacao 修理 | Comments(0)

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120cmオーバーの大物、修理完了!


beforeは…

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こんなでした。

しっかりした作り、
積年のオーラ漂う立派なアタバキ。

ホントにしっかりとした仕事のされた良い太鼓

なんだけど…

張っても張ってもボヤけた音、
艶無く伸び無し。


こんなもんじゃないでしょ?

こういうのを見るともったいないなぁって残念に思います。
本来の能力を引き出してあげたくなる。

基本単純。
そもそもの作りが粗悪か、
経年変化によるヘタレ。
太鼓も歳をとるとヘタレて来るのです。
特にアタバキはそういう人間臭い太鼓なのだ!


今回のケースは後者、
経年変化によるヘタレでした。

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歳喰ってユルユルのヨレヨレ。


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⬆︎に至ってはクンヤ(楔)に押され負けて板が内に折れてた。
これでは張れんわな。
このまま状況が悪化すれば完全にブチ壊れる一歩手前、
ほぼ瀕死状態。

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脚も同様。
こちらはだいぶ治した痕跡はあるけれど、
ボンドだけで強度は保たんのです。

樽はタガが命。
撓められた木が戻ろうとする力と
タガの締め込む力、
二つの相反する力が一つに合わさった時、強度が生まれるだ!

樽を発明した昔の人、凄い!!
樽の発明は人類の歴史を動かす大発明の一つだと個人的に密かに思う。






さて、after

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損傷部位に補強を入れ、
ガッチリをタガを締め込んだ樽は…

張れる!
響く!!
艶やかに伸びる!!!

完全復活〜!!!!!!


しばらく叩き込んで樽と皮が馴染んだら更に良く為る、良く鳴ることでしょう。

昨年12月に預かり、4月ももう終わり。
長い静養を終え、間も無く帰還します!
新生した音に魂をビリビリ震わせ dança maluca に狂乱してくれ!!

お待たせしました。( ^ω^ )





一応、音のサンプル。
実際、生音はこんなもんじゃないので、
「こんなもんかぁ」と思われるのは嫌だけど…
変わるよ、ということくらいは分かるかと。









あなたのアタバキはヘタっていませんか?
修理のご相談はお気軽に。
手掛けたアタバキ修理の数は日本一!
たぶんね(笑)
まぁ、ニッチな分野ですから…


































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by kei-grande | 2016-04-27 22:28 | Reparacao 修理 | Comments(0)