2013年 05月 29日
今年の初物
そんな合間を縫って少しづつ作り進めて来たパンデイロ、今年もそろそろ半ばに差しかかってようやく2枚が完成しました。
2枚とも見た目はシンプルそのもの、バテリアに埋没しない骨のある音を第一に目指して作りました。
メイドインブラジルのパンデイロ修理をきっかけに、その作りの簡素さ・仕上げの荒っぽさ、そこから醸し出される“逞しい生命力”・“圧倒的な存在感”といったものにすっかり魅了され、「こんなパワーを感じさせるものを作ってみたい。」と作り始めました。
枠を作って皮を張ってジングル付けたら、はい出来上がり!・・・、それほど単純では無かった。
だからこそ飽きもせず作り続けて今日に至ります。
・1枚目
打面直径:24.5cm
枠高:4cm
打ち付けのため音の調整は出来ませんが、熱気と湿気のこもる室内ホーダや雨降りの日でも音が出るよう、アタバキに使っても良いほど厚手の山羊皮をギリギリまで引き延ばし、雨の日を待って張りました。
これからむかえる梅雨時にも、打ち付けにしてはかなり湿度に対応出来る能力を持つ1枚に仕上がりました。パンチの効いた、それでいて優しさのある音です。
枠は皮に負けぬようごく厚ですが、その厚みが持ち易さにもなっています。
ジングルは音を喰わぬようにあえてペラペラのごく薄を採用、シャラシャラと音を飾ります。
・2枚目
打面直径:24cm
枠高:5cm
小振りながら力強い音色。
重厚にして質実剛健な一品です。枠の厚みも一般に流通しているものの2倍近くあり、リングもやや太めの鉄丸棒を使用、ネジを留める金具もゴツイ。軽いパンデイロがもてはやされる昨今、時代に背を向けるが如く重いです。軽いものは音も軽い、重いと音も比例して重みを持つ。
体の奥までズンッと沁み込む重みを持った音を目指して作ってみました。
そんなグランジ工房パンデイロ、略してグラパン。
来る6月9日(日)コハダン・ジ・コンタス目黒道場5周年記念お祝いホーダにて、道場主マン・ジ・オンサ氏の御厚意により出店させて頂けることになりました。
関東方面の方々、進化し続けるグラパンを是非手にとってその音を体感してみて下さい。
名古屋近郊の方々、お近くにお越しの際はお気軽にお立ち寄りくださいませ。
パンデイロ自作してみたい方もお待ちしています。
by kei-grande
| 2013-05-29 15:19
| Pandeiro パンデイロ