2013年 03月 29日
-上越アタバキのオーバーホール
一番下のもの(写真では一番上)以外、すべてのタガを詰めてフィットさせました。
それぞれ色が白く抜けている所が当初の位置でした。
特に上から二番目のもの、だいぶ下がり過ぎていたので大幅に詰めました。
これでだいぶバランスがよくなったんじゃないかな?
この回で使用した材は松。硬くて粘りも有りカッチリとした音を鳴らしてくれるが、割れやササクレが出やすいのが難点、金沢では相当苦労して組み立てました。
久々の再会で最も目に着いたのはここ! 「今日はやり切れないけど後日パテで埋めるなりして整えた方がいいよ。」言って置いたつもりだったけれど・・・、まぁなかなかね、みんながみんなやれる訳じゃないよね。
これでケガした人はいなかったかな?今回の修理作業中にもなんどか手の皮を刺し貫き出血、太鼓の神へ新たな血を捧げました。
それらの大きな割れや深いササクレをパテで埋めました。 引き続き表面を馴らします。
打面口の縁のアタリを柔らかく仕上げ直し。手に優しく馴染んでより叩きやすくなることで、より一層の愛着を持ってもらえるといいなぁ。
楽器は、音が身体に気持ち良く響くことは勿論、手触りも重要な要素だと思う。そして見栄え。さらに臭いも?皮の臭いや木の香り、塗料の臭いやその他得体の知れない様々な臭い。
味・・・まではさすがにないか。
こういった五感で感じることは深いレベルで人の感性を触発する。
by kei-grande
| 2013-03-29 22:32
| アタバキ